久保田家住宅(主屋・新座敷・長屋門・塀)

更新日:2023年06月15日

名称:久保田家住宅 (主屋・新座敷・長屋門・塀)
(くぼたけじゅうたくおもや・しんざしき・ながやもん・へい)

指定区別:国登録有形文化財

文化財種別:建造物

登録年月日:令和3年6月24日

所在地等:湯川町小松原

久保田家住宅

概要

 久保田家住宅は、近世に小松原本陣を務めた久保田家本陣の新屋(分家)であり、脇本陣を務めていた。脇本陣として使用された離座敷は現存しないものの、広大な屋敷地には近世の主屋や長屋門のほか近代の新座敷や塀が残る。

 主屋は、普請帳(市指定文化財)が残されており、文化5年(1808)の建設であることが知られる。平屋建、入母屋造、瓦葺で、敷地中央に南面して建つ。大屋根を庇まで葺き下ろした低い軒の重厚な外観である。建設年代が明らかなこともあり、当地の江戸後期民家建築の編年指標となる建物である。

 新座敷は、大正前期に建設され、色ガラスを使用した明障子や亀甲模様に仕上げた軒下の土間などが特徴的な良質な近代和風建築であり、街道側の屋敷景観を形作っている。

 長屋門は、敷地南側の小道に面し、本瓦葺屋根の建ちの低い外観で、当家の正面屋敷構えを引き締めている。

 塀は、敷地の南西二辺を囲む鉄筋コンクリート造の洋風の比較的簡素な意匠であるが、長屋門と共に街道沿いの屋敷構えを整えている。

 これらの建築群は、当地方の素封家の住まいと接客空間の一端を伝える貴重な文化財であるとともに、熊野街道沿いにあって、当地の歴史的景観の形成に寄与している。

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