なかがわ(旧中川家住宅) (主屋・東蔵・西蔵)

更新日:2023年06月15日

名称:なかがわ(旧中川家住宅) (主屋・東蔵・西蔵)
(なかがわ、きゅうなかがわけじゅうたく、しゅおく・ひがしぐら・にしぐら)

指定区別:国登録有形文化財

文化財種別:建造物

登録年月日:平成27年11月17日

所在地等:御坊

なかがわ

概要

 なかがわ(旧中川家住宅)は、御坊市中心部にある本願寺日高別院の北およそ100メートルに位置する。山林業を営む中川家の居宅として、昭和前期に建設された。主屋と西蔵に残る棟札により、昭和12年の上棟が知られる。昭和40年代まで居宅として使用された。現在は社会福祉法人和歌山県福祉事業団に所有が移り、平成26年に修理が行われ、「なかがわ」の名称で各種の活用が図られている。

 主屋は木造、平屋建一部2階建、屋根は瓦葺とし、通りから60センチほど石垣を積んだ上に建つ。建築面積は308平方メートル。入母屋屋根を組み合わせ、さらに庇を廻らせ、重厚で風格ある外観とする。町屋の形式とは異なり、表通りから少し入った中央部に玄関を設け、表側に店と洋風応接室、中庭を挟んだ庭園側に座敷などを配置する。座敷の下手には畳廊下を挟んで台所や風呂、便所を置く。機能的な平面構成となっている点に特徴がある。良質の木材を使用し、意匠的にも優れ、建築当初の姿をよく残している点も重要である。

 東蔵と西蔵は、いずれも土蔵造で外壁を白漆喰とし、屋根は瓦葺とする。窓の庇まわりも漆喰で丁寧に仕上げる。屋敷を構成する重要な要素である。

 なかがわ(旧中川家住宅)は、良材を用いた昭和前期の優れた近代和風住宅として貴重であり、御坊の歴史的景観に大きく寄与する。

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