市長メッセージ(令和5年3月)
空振りではなく「素振り」、命を守る行動を!
思い出す過去の大災害、毎年、年明けの1月17日には、阪神大震災関係の報道、今でも、あの朝の地震の揺れは、凄かった、寝ぼけまなこで、思わず横に寝ていた子どもに覆いかぶさったことを覚えています。地震は、それでおさまりましたが、まさか神戸があんなことになっているとは、時間が経過するまでは、当時は、まったくわかりませんでした。あれから、もう28年ということです。
そして、改めて、この3月の時期になるとマスコミ関係の報道により、東日本大震災、そして同じ年の9月の紀伊半島大水害を思い出します。あれから、もう11年が過ぎました。
これまでにも、本欄で、私のマニュフェストの一丁目一番地である「災害による犠牲者ゼロを目指すためには命を守る行動を!」と災害に対する備えの重要性を何度も発信をしてきました。
そこで今回は、「素振りのすすめ」です。京都大学防災研究所の矢守克也教授が、災害時の避難行動について、避難しても何も起こらなかったことを「空振り」と呼んでいるが、「空振り」が続くと、いずれイソップ童話の「羊飼いとオオカミ」の嘘つき少年になぞらえ、人は逃げなくなるので、「空振りではなく、素振りと呼ぼう!」と提言されたということを先日の講演会でお聞きしました。
野球やゴルフなどのスポーツでも「素振り」の練習が大切です。素振りは、お金もかからないし、いつでもできます。本当に危険な時に、確実に、逃げることができるように、さほど危険ではないとき、日頃から練習しておくことが重要とのことです。
実際に、台風、大雨時等の気象警報を参考に自治体が避難指示を出しても、現実に避難をした方の数字は、残念ながら極めて少ない数字となっています。
以前も、お話をしましたが、人間には、自分だけは、大丈夫という「正常性のバイアス」が働くからと言われています。
市民の皆さん、自分のお好きな時間に、自分のペースで、各避難所、避難タワーまでの経路や、所要時間、携帯する防災グッズ、リュックなどの確認を「素振りの練習・自主トレ」として、機会あるごとに、是非、お願いします。
去る2月6日、トルコ南部で発生した地震によりお亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りするとともに、被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。 一日も早い被災地の復旧をお祈りいたします。(※現在、市役所1階ロビーに「トルコ共和国の地震被害に対する災害義援金」にかかる募金箱を設置中)
御坊市長
更新日:2023年06月20日