木造十一面観音菩薩立像

更新日:2023年06月15日

名称:木造十一面観音菩薩立像(もくぞうじゅういちめんかんのんぼさつりゅうぞう)

指定区別:市指定有形文化財

文化財種別:美術工芸品(彫刻)

指定年月日:平成31年1月21日

所在地等:湯川町富安(鳳生寺)

木造十一面観音菩薩立像

概要

 像高112.7センチ、ヒノキ材、一木割矧造り、彫眼、彩色。四角張った輪郭の頭部、ウエストをしぼった体躯、一部に渦文風の衣文線を配する点に、平安時代中期も早い頃、10世紀彫刻の名残が示されるが、肉身部の抑揚が控えめで衣文線も浅く刻むなど、次代に続く新様も表れている。こうした造形は、大阪・歓心寺観音菩薩立像、奈良・法輪寺聖観音菩薩立像、奈良・唐招提寺十一面観音菩薩立像などに通じ、これらに近い11世紀初頭頃の造像と推定される。
和歌山県中部地方の平安時代中期から後期の標準的作例としての重要性とともに、道成寺文化圏における造像環境を捉える上で貴重な情報を有している。

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