今月の市長メッセージ(令和7年9月)
「備えあれば憂いなし ~災害に備えて~」 命を守る準備を!
9月は「防災月間」です。市民の皆さんお一人おひとりが、台風や地震など、いつ起こるかわからない自然災害に備えることが大切です。日常生活の中で少しずつでも備えを進めていきましょう。
7月30日、遠く離れたカムチャツカ半島沖でマグニチュード8.7という非常に大きな地震が発生し、日本各地に津波警報や注意報が発表されました。今回は津波が到来するまでに時間の余裕がありましたが、「もしこれが南海トラフ地震だったら……」と改めて考えさせられました。
内閣府の有識者検討会が、今年3月に発表した南海トラフ巨大地震の被害想定では、県内の死者数は最大で6万5千人、そのうち9割に当たる5万9千人が津波で亡くなるとされています。しかしこの数字は、地震発生後すぐに避難する人が20%と想定して算定されたものであり、早期避難率を70%にできれば津波による死者数を半分に、100%にできれば7割減らすことができると想定されています。
今回の津波警報では、本市においても市内全域に避難指示を出しましたが、避難場所に避難された方は約700人でした。これは東日本大震災時に比べて約3.6倍の方が避難されたことになり、防災意識が確実に高まっていることがわかります。
もちろん、避難場所以外に自主避難された方も多数おられたと思います。どれくらいの方が避難行動をとられたのかは把握できていませんが、地震発生時に迅速な避難行動がとれるよう、地域の防災力を高めていかなければなりません。
市民の皆様には、今一度、ハザードマップ、家具の固定、非常用持ち出し袋の準備、水や食料品の備蓄、防災グッズ(カセットコンロ、携帯ラジオ、簡易トイレ等)のチェックをお願いします。
また、今回の経験を活かし、洪水・土砂災害、津波、ため池のハザードマップにより自宅から避難場所までの経路を確認いただきたいと思います。災害の種類(地震、津波、水害、土砂災害、台風等)や発生状況(時間帯や季節等)に応じた避難方法(1.在宅による2階や屋根への垂直避難、2.親戚宅等への分散避難、3.車中泊、4.避難所への避難)を想定し、避難所への避難だけでなく、この状況下でどのように行動すべきか、「いつ・どこに」避難するかを準備しておくことが、命を守るうえで大変重要です。津波警報が発表されたらまずは率先避難、そして「津波てんでんこ」です。
とにかく、すぐに、逃げてください。
災害は忘れた頃にやってくるのではなく、「忘れる間もなくやってきます」。どうか命を守る準備をお願いします。
御坊市長
更新日:2025年08月25日