御坊街並みウォッチング (シリーズ3)

更新日:2023年06月16日

シリーズ3のコース
松原通り → (15)こまため化粧品店  →(16)山本邸 →新町→(17)薗家  →(18)赤レンガ塀  →(19)塩路家 →(20)堀河屋野村

                             (15)こまため化粧品

松原通り。「(15)こまため化粧品」外観的には改装されているが、明治三十年の建物である。建物の西側によくみると漆喰による鷲が装飾され、着色された生き生きとした姿に驚かされる。東側にも銅板でカバーのされた箇所(内部にある)があり、建物の東西に雄雌を配している。昔、訪れた新宮の左官職人が創り上げたものであるという。

                          左官細工の鷲が「こまため化粧品」

                          の側面に残されている

洋館のおしゃれな「(16)山本邸」は、山本好一氏が昭和六年サンデー毎日主催の松竹映画脚本募集の懸賞に応募し、受賞した賞金で建てられたものである。当時和歌山には洋館を建てられる職人がなく、大阪から招いたという(名前は不明)。庭に面し玄関を設け、右手に玄関、左に応接間の出窓がある。三角屋根の妻面には縦長の窓が設けられている。中に入ると奥に続く廊下と二階への階段が見え、落ち着いた応接間から木製の出窓を通して見る庭は格別である。二階は小屋裏を使った快適な屋根裏部屋になっている。                                                        (16)山本邸

細い路地を通りながら下川に沿って橋を渡る。川の流れは穏やかで川に面して石垣が続く風景は、落ち着いた気持ちにさせてくれる。路地に面した角に鎧張りの洋風倉庫があり表に回りこむと新町に入り、道がずいぶんと広くなっている。

角の鎧張り倉庫から続く通りに面して「(17)薗家」がある。代々襲名される薗喜太夫は幕末のころ廻船業を営んだ屋敷で、主屋はその当時の建物であると言われている。奥には大正から昭和にかけての二階建ての別棟がある。

                               (17)薗家

さらに南に細い路地を入ると「(18)赤レンガ塀」がある。足元を石積みとし、高く積み上げたレンガは上部で積み方を工夫しリブを出しながら迫り出し、頭には瓦屋根を載せている。奥の開口部回りの壁は曲面で仕上げ、上部もアーチを架けている。工夫された明治の赤レンガ塀は美しい。

                            (18)明治の赤レンガ塀

「(19)塩路家」は、窓の割り方や格子の一枚一枚にも工夫がなされた興味深いものである。

                           (19)塩路家  新町の通りには、

                           鎧張りの洋館が多い

「(20)堀河屋野村」は、本瓦の大屋根が覆い、玄関入った土間が店として現在も使われている。座敷の窓を囲う弁柄の格子が長い伝統を伝えている。元禄年間より造られている徑山寺味噌(きんざんじみそ)や古い蔵から造り出される昔ながらの醤油が有名である。

                              (20)堀川屋野村

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