日高川の野鳥(四季)

(日高川河口の写真画像)
日高川が野鳥たちでにぎわうのは、なんといっても冬である。カモやカモメの仲間が冬鳥として渡来し、河原の草むらでは、小鳥たちが越冬する。
天田橋付近では、毎年700羽以上のカモたちが越冬する。
マガモ
、
ヒドリガモ
が多く、
ホシハジロ
、
オカヨシガモ
、
コガモ
、
カルガモ
、
ヨシガモ
、
オナガガモ
、
キンクロハジロ
なども見られる。日中は休んでいることが多く、くちばしを背中に入れて、波間に浮かんでいる。
カモメの仲間は、堤防の上で休んでいる姿を見ることが多い。
カモメ
と
ウミネコ
が多く、
セグロカモメ
や
オオセグロカモメ
も少数混じる。カモメたちは、いつも見られるわけではなく、海に採餌に出かけているときは、ほとんど見られないこともある。
冬の日高川は、小鳥たちもにぎやかである。草むらに潜んでいて、姿はあまり見せないが、
アオジ
、
ツグミ
、
カワラヒワ
、
ベニマシコ
、
ジョウビタキ
などの声が盛んに聞こえる。この小鳥たちの声が、急に静かになったら注意が必要だ。上空をタカが飛んでいることが多い。
ミサゴ
、
ノスリ
、
オオタカ
、
ハイタカ
などが、日高川では見られる。
カモたちの姿が、何となく少なくなってきたと思う頃、
ホオジロ
や
ウグイス
がさえずり始める。気がつくと、渡ってきたばかりの
ツバメ
が飛び交い、春の訪れを感じさせる。石ころだらけの河原では、もう繁殖を始めた鳥がいる。
イカルチドリ
だ。その色は、まさに保護色、じっとしていれば全く気がつかない。草むらでは、
キジ
も繁殖を始めたようだ。雄の声があちらこちらから聞こえてくる。
やがて、干潟にシギの仲間が渡来する。
キアシシギ
や
チュウシャクシギは、
栄養を蓄えたあと、さらに北に向かって旅立つ。
川面を初夏の風が吹き渡る頃、
オオヨシキリ
のにぎやかな声が盛んに聞こえるようになる。河原では、
コチドリ
も繁殖を始めたようだ。
うだるような暑さの真夏、鳥たちの姿もあまり目立たない。見かけるのは、留鳥として一年中見られる
スズメ
や
ムクドリ
、
トビ
、
ハシボソガラス
、
アオサギ
などである。それでも、暑さが和らぎ、秋の気配が漂う頃、シギの仲間が再び渡来する。
ハマシギ
は、春よりも秋に多く見られ、越冬することもある。
シギたちの渡りが一段落し、澄み切った秋の青空が広がる頃、
モズ
のするどい高鳴きが聞こえるようになる。木々の葉が少なくなり、草の緑も徐々に色あせる頃、再び川面に
カモたち
の姿を見かけるようになる。同じ頃、
カワウ
も姿を見せる。
カモメたちの群れ
を見る頃には、今年最初の木枯らしも吹き始めるだろう。
写真撮影 沼野 正博
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更新日:2023年06月15日